ZED-F9Pなどモジュール部品を基板から取り外す方法

u-bloxのGPS/GNSS受信用ICなどのモジュール部品が実装された基板で、修理等でモジュール部品を取り外さないといけなくなる場合があります。
モジュール部品はマイコンやセンサ、メモリなどを小さな基板に実装し、使用しやすい外部インターフェースを提供するもので、各部品は通常の半田付けがされています。
ノイズを受けやすいモジュールではシールド用のカバーで覆われています。

上の画像は低融点半田を使って取り外したものですが、基板の外側にだけピンがあったので低融点半田が使えました。
最近の部品では基板の内側にもパッドがあり、低融点半田が使えません。
ヒートガンで取り外す事も考えられますが、シールドのカバーがあるとかなり高温にしないと外れないかもしれず、モジュール内部の部品に損傷を与える可能性もあります。

u-bloxのZED-F9Pは1個2万円近くしますので、取り外した後、試作等にでも使えれば有難いです。
それで付き合いのある基板屋さんに取り外せれないか聞いてみたところ、損傷を与えずに取り外す事は難しいという回答でした。

何とかならないか考えていて、ふと思ったのが、ホットプレートです。
表面実装の基板作成にホットプレートが使われているので、逆も可能だろうと試してみました。

ホットプレートに基板を置き、スイッチを入れた後、熱電対で温度を測りました。
温度ダイアルの設定が200℃程度だと基板上は150℃程度までしか上がらなかったので、230℃に設定して後はピンセットでZED-F9Pを軽く押して、動くまで待ちました。
10秒ほど経過したところで、突然動いて、きれいに外す事ができました。

ZED-F9Pも基板もきれいで、ZED-F9P内部の温度上昇も最低限で済みました。
使用したホットプレートは、 普段は一人鍋で使っている、山善の3,000円程度の安いものですが、思わぬところで役に立ちました。