RTK初期化時間TTFFの測定方法

弊社ではRTKの初期化時間TTFF(Time To First Fix)を次のようにして測定しています。

1.測定回路



同軸リレーを使って、GNSSアンテナからの信号をパソコンからオンオフ制御します。

GNSS受信機にはRTKの演算処理を受信機内部で行うものと、Rawデータと呼ばれるデータを使ってパソコンでRTKの演算を行う2種類あります。前者の場合は受信機から出力されるNMEA形式のデータによりFixしているかどうか判定します。後者の場合、パソコン側のソフトはRTKLIB/RTKNAVIを使う事が多いですが、そのソフトが出力するデータによりFixしているかどうか判定します。

初期化時間の測定では、GNSS受信機の電源を入れてからの時間を測定する場合もありますが、この測定回路ではGNSS受信機の電源は入れた状態で測定しています。

2.測定手順

次の手順で初期化時間を測定します。

1)リレーを3秒間オフにした後、オンにします。
2)RTK測位データがFixするまで待ちます。Fixしたらリレーオンからの秒数と高度データを取得します。この秒数をTTFFと呼びます。
3)Fixした時の高度が事前に測定してあるアンテナの高度と誤差が20cm以内かチェックします。もし20cm以上離れている場合はミスFixだとして、2)に戻ります。
4)最初にFixしてから5秒間連続してFixの状態が続くか監視します。もしFixでなくなった場合、2)に戻ります。
5)5秒間連続してFixが確認できた場合、TTFFを初期化時間とします。
6)以上の測定を連続して行い、TTFFの平均値を求めます。